借地権と底地は何が違うのですか?

借地権・底地基礎公開日: 2026年9月15日

借地権、底地、地上権。似た言葉が並んでいて、自分がどの立場なのかが分かりにくいですよね。

まず結論

借地権は土地を借りて建物を建てる側の権利、底地は貸している側から見た土地です。

1つの土地に2つの立場が並んでいます。どちらも売ることができますが、買う側にとっての意味は違います。

1つの土地に、2つの立場があります

1つの土地

借りる側から見ると=借地権 建物を建てるために土地を借りている側の権利
存続期間は30年(契約でこれより長く定めたときはその期間)

貸す側から見ると=底地 その土地を貸している側(地主)から見た呼び方
権利の中身は土地の所有権

借地権を売る … 賃貸人の承諾が必要(民法第612条)

底地を売る … 所有権の譲渡

どちらも取引の対象になります。買う側にとっての意味が違うため、価格の考え方も別になります。

1つの土地に、借りる側と貸す側の権利が並ぶ関係の図です。

借地借家法が定めていること

存続期間:第3条は「借地権の存続期間は、三十年 とする。ただし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とする」と定めています。

更新請求:第5条第1項は、存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなすと定めています。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りではありません。

第5条第2項は、存続期間が満了した後、借地権者が土地の使用を継続するときも、建物がある場合に限り、同様とするとしています。

譲渡には承諾が要ります

民法第612条第1項は「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない」と定めています。同条第2項は、これに違反して第三者に使用または収益をさせたときは、賃貸人は契約の解除をすることができるとしています。

借地権を売るときに地主の承諾が問題になるのは、この条文があるためです。ただし、承諾が得られない場合の手続が借地借家法に用意されています(第19条)。詳しくは承諾が得られない場合の記事で扱います。

評価の目安は公表されています

相続税・贈与税の評価について、国税庁は「借地権の価額は、借地権の目的となっている宅地の 自用地としての価額に借地権割合を乗じて 求めます」としています。

そして借地権割合は、路線価図や評価倍率表に表示されていると説明しています。国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で、誰でも閲覧できます。

これは相続税・贈与税の評価のための割合であり、売買価格そのものではありません。 ただし、その地域で借地権と底地がどのような比重で見られているかの目安にはなります。なお、一時使用目的の借地権については、通常の借地権と同じ方法で評価することは適当ではないとされています。

自分の立場を確かめる順番

  1. 契約書を探す。存続期間、地代、更新の経緯が書かれています
  2. 登記事項証明書を取る。借地権の登記の有無、建物の登記名義を確認できます
  3. 建物があるかどうかを確認する。第5条の更新請求は「建物がある場合に限り」と定められています
  4. 路線価図で、その地域の借地権割合を見る(無料で閲覧できます)
  5. 売却を考える場合は、承諾の手続を確認する(民法第612条・借地借家法第19条)

借地権と底地の違い

借地権と底地の違い(借地借家法・民法・国税庁の資料で確認できる範囲)
借地権底地
持っている人土地を借りて建物を建てている側土地を貸している側(地主)
存続期間30年(契約でこれより長く定めたときはその期間)
更新請求建物がある場合に限り認められる(設定者の遅滞ない異議があるときを除く)
譲渡賃貸人の承諾が必要(民法第612条)。承諾に代わる許可の手続がある(借地借家法第19条)所有権の譲渡
相続税・贈与税の評価自用地としての価額 × 借地権割合
借地権割合の調べ方路線価図・評価倍率表に表示されている(国税庁)

この記事の情報源

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