空き家は全国にどれくらいあり、なぜ手つかずのまま残るのですか?
うちだけが放っておいているような気がしてしまう。実際はどうなのか、数字で見てみたいですよね。
まず結論
総務省の調査では、空き家は900万2千戸で過去最多、空き家率は13.8%で過去最高です。
国土交通省の調査では、空き家の取得方法のうち約58%が相続でした。今後の意向は「空き家として所有しておく」が最も多くなっています。
数は公的に把握されています
総務省統計局の 令和5年住宅・土地統計調査(2023年10月1日現在。住宅及び世帯に関する基本集計の確報集計結果は令和6年9月25日公表)は、次のように報告しています。
総住宅数のうち、空き家は 900万2千戸 と、2018年(848万9千戸)と比べ、51万3千戸の増加で過去最多 となっており、総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は 13.8% と、2018年(13.6%)から0.2ポイント上昇し、過去最高 となっている。
同調査は、空き家数の推移について 1993年から2023年までの30年間で約2倍 になったとしています。
空き家の全体 900万2千戸(空き家率 13.8%)/2018年比 51万3千戸の増加・過去最多
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家
385万6千戸(2018年比 36万9千戸の増加)
総住宅数に占める割合は5.9%
それ以外 貸すための空き家/売るための空き家/二次的住宅・別荘用
左が、貸すためでも売るためでも別荘でもない=使い道が決まっていない空き家にあたる
相続した空き家をそのままにしている場合、この左の区分に入ることが多くなります。
半分以上は相続で引き継がれたものです
国土交通省の 令和6年空き家所有者実態調査(令和7年8月公表)によれば、空き家の取得方法は次のとおりです。
- 「相続」で取得した世帯の割合が約58% と最も高い
- 次いで「新築・建て替え」が約17%
- 「既存住宅を購入」が約14%
建築時期別に見ると差が大きく、1950年以前に建てられた空き家では「相続」で取得した割合が約79%、2011年以降では約26%でした。建築時期が古くなるほど「相続」が増加する傾向 が示されています。
また、腐朽・破損の状態別では、「構造上の不具合が生じていた」空き家は相続で取得した割合が約65%で、「構造上の不具合や腐朽・破損はなかった」の約49%と比べて高くなっています。
「そのままにしておく」が最も多い
同じ調査で、現在も空き家であると回答があった住宅について、今後5年間程度のうちの利用意向(N=1,034千世帯)を聞いた結果は次のとおりです。
- 「空き家として所有しておく」が約32% と最も高い
- 「売却する」が約20%
- 「別荘やセカンドハウスなどとして利用する」が約19%
さらに、使い道が決まっていない「使用目的のない空き家」に限ると、「空き家として所有しておく」が約41% で最も高くなります。ただし、この区分でも 「売却する」と「取り壊してさら地にする」がともに約2割 あります。
手つかずのまま残るのは珍しいことではなく、最も多い状態である ことが、公的な調査から読み取れます。一方で、売却や取り壊しに向かう人も一定数いる、ということも同じ調査に出ています。
数字から言えることと、言えないこと
この統計から分かるのは、全体の傾向 です。自分の物件がいくらで売れるか、どのくらいの期間がかかるかは、ここからは分かりません。
当サイトでは、空き家の売却価格について公的な統計を探しましたが、見つけられませんでした。国土交通省の不動産取引価格情報には空き家かどうかを示す項目がないためです。周辺の取引価格は「不動産情報ライブラリ」で確認できます。
確かめる順番
- 自分の物件が統計のどの区分に当たるかを見る(使用目的のない空き家か、売却用か)
- 不動産情報ライブラリで、同じ地域の取引価格を見る
- 課税明細書で評価額を確認する
- 複数社に査定を依頼し、提示額を並べる
公的統計で確認できる数字
| 項目 | 数値 | 出所 |
|---|---|---|
| 空き家数(2023年10月1日現在) | 900万2千戸(2018年比 51万3千戸増・過去最多) | 総務省 令和5年住宅・土地統計調査 |
| 空き家率 | 13.8%(2018年 13.6% から0.2ポイント上昇・過去最高) | 同上 |
| 賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家 | 385万6千戸(2018年比 36万9千戸増・総住宅数の5.9%) | 同上 |
| 取得方法が「相続」 | 約58%(1950年以前の建物では約79%、2011年以降は約26%) | 国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査 |
| 今後の意向「空き家として所有しておく」 | 約32%(使用目的のない空き家では約41%) | 同上 |
| 今後の意向「売却する」 | 約20% | 同上 |
| 空き家の売却価格の統計 | 見つかりませんでした | — |
この記事の情報源
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」(令和6年9月25日)(2026年9月14日 確認)
- 国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査結果」(令和7年8月)(2026年9月14日 確認)
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産取引価格情報(2026年9月13日 確認)
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