相続した空き家を売るとき、買取業者はどう選べばいいですか?
まだ登記も分割も済んでいないのに、相談していいのだろうか。そこで迷ってしまいますよね。
まず結論
免許の有無と、行政処分を受けたことがあるかどうかは、宅地建物取引業者名簿で確認できます。
相続では、登記と遺産分割がどこまで済んでいるかで進められる段階が変わります。査定自体は、その前でも受けられます。
いまどの段階かで、できることが変わります
相続した不動産では、査定を受けられる段階と、契約に進める段階が違います。 ここを最初に伝えておくと、行き違いが起きません。
遺産分割が済んでいない 民法第898条により相続財産は相続人の共有。不動産そのものを売るには分割の結論が要る
査定を受けることはできる(金額の見当がつくと、話し合いが進む場合がある)
分割は済んだが、相続登記が済んでいない 名義が亡くなった方のままでは、売却の手続に進めない
相続登記を申請する(不動産登記法第76条の2により3年以内の申請義務がある)
相談のときに「いまどの段階か」を先に伝えます。契約に進める段階かどうかは、金額の話とは別の問題です。
相手の説明に頼らずに確かめられること
不動産の売買を業として行うには、宅地建物取引業法第3条により免許が必要です。免許の有効期間は5年 で、続けるには更新を受けなければなりません。
同法第8条第2項は、宅地建物取引業者名簿に「免許証番号及び免許の年月日」と、「第65条の規定による処分を受けたことがあるときは、当該処分の年月日及び内容」を登載しなければならないと定めています。第65条は監督処分の規定です。
第10条は、この名簿等を 「一般の閲覧に供しなければならない」 と定めています。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」からも検索できます。
確認する順番
- 登記事項証明書で名義と相続の状況を確認する
- 社名で検索システムを引き、免許と免許の年月日を確認する
- 行政処分を受けたことがないか確認する(名簿に登載され、閲覧できます)
- いまどの段階かを伝えたうえで、複数社に条件を聞く
- 現況のまま引き取ってもらえるかを確認する(片付けや解体が前提かどうかで金額が変わります)
- その場で決めない。買取(業者が買主)にはクーリング・オフの規定が及びません(宅地建物取引業法第37条の2)
確認できることと、できないこと
| 確認したいこと | 確認の方法 | 根拠 |
|---|---|---|
| 免許を受けているか/免許の年月日 | 検索システム・名簿の閲覧 | 宅地建物取引業法 第3条・第8条・第10条 |
| 行政処分を受けたことがあるか | 名簿に処分の年月日と内容が登載される | 同法 第8条第2項第4号・第65条 |
| いま売却の手続に進めるか | 登記事項証明書で名義を確認できる | 民法 第898条・不動産登記法 第76条の2 |
| 税の特例の期限 | 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日 | 国税庁 No.3306 |
| 契約後に解除できるか | 買取(業者が買主)にはクーリング・オフの規定は及びません(宅地建物取引業法 第37条の2) | |
| 提示額が妥当か | 公的な比較データは見つかりませんでした。複数社の提示額を比べる方法があります | |
この記事の情報源
- 宅地建物取引業法 第3条・第8条・第10条・第37条の2・第65条(e-Gov 法令検索)(2026年9月14日 確認)
- 不動産登記法 第76条の2(e-Gov 法令検索)(2026年9月14日 確認)
- 国税庁 タックスアンサー No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(令和8年4月1日現在法令等)(2026年9月14日 確認)
- 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」(2026年9月13日 確認)
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