底地や借地権を買い取る業者は、どう選べばいいですか?
借地の話は、地主さんとの関係も絡んできます。どこまで任せられる相手なのか、見極め方が分かりませんよね。
まず結論
免許の有無と、行政処分を受けたことがあるかどうかは、宅地建物取引業者名簿で確認できます。
借地権では、それに加えて「地主の承諾をどう進めるのか」を契約前に確認しておく必要があります。
借地権の取引の中心は、承諾の進め方です
借地権の譲渡には、民法第612条第1項により賃貸人(地主)の承諾が必要です。承諾を得ずに譲渡すると、同条第2項により 賃貸人は契約の解除をすることができます。
これは相手の良し悪しの話ではなく、借地権の取引に伴う手続です。契約書にどう書かれているかを確認してください。
1. 誰が地主と話をするのか 自分か、買主か、仲介した会社か
2. 承諾が得られなかった場合 契約はどうなるのか
4. 第19条の申立てを行う可能性 その場合、地主が自ら譲渡を受ける申立てをすることがある(同条第3項)
承諾を得ずに譲渡すると、賃貸人は契約の解除をすることができる(民法第612条第2項)
4点のうち、口頭の説明だけで済ませないのは2と3です。金銭と契約の帰趨に関わるためです。
相手の説明に頼らずに確かめられること
不動産の売買を業として行うには、宅地建物取引業法第3条により免許が必要です。免許の有効期間は5年 で、続けるには更新を受けなければなりません。
同法第8条第2項は、宅地建物取引業者名簿に「免許証番号及び免許の年月日」と、「第65条の規定による処分を受けたことがあるときは、当該処分の年月日及び内容」を登載しなければならないと定めています。第65条は監督処分の規定です。
さらに第10条は、この名簿等を 「一般の閲覧に供しなければならない」 と定めています。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」からも検索できます。
確認する順番
- 契約書と地代の支払記録、登記事項証明書を揃える
- 社名で検索システムを引き、免許と免許の年月日を確認する
- 行政処分を受けたことがないか確認する(名簿に登載され、閲覧できます)
- 承諾の手続を誰がどう進めるのかを聞く。ここが借地権の取引の中心です
- 承諾が得られなかった場合の契約の扱いを、書面で確認する
- 複数社に条件を聞く。1社だけで決める必要はありません
確認できることと、できないこと
| 確認したいこと | 確認の方法 | 根拠 |
|---|---|---|
| 免許を受けているか/免許の年月日 | 検索システム・名簿の閲覧 | 宅地建物取引業法 第3条・第8条・第10条 |
| 行政処分を受けたことがあるか | 名簿に処分の年月日と内容が登載される | 同法 第8条第2項第4号・第65条 |
| 承諾なしに譲渡した場合 | 賃貸人は契約の解除をすることができる | 民法 第612条第2項 |
| 承諾が得られない場合の手続 | 裁判所に承諾に代わる許可を申し立てられる(地主の介入権あり) | 借地借家法 第19条 |
| その地域の借地権割合 | 路線価図・評価倍率表で確認できる | 国税庁 財産評価基準書 |
| 契約後に解除できるか | 買取(業者が買主)にはクーリング・オフの規定は及びません(宅地建物取引業法 第37条の2) | |
この記事の情報源
- 宅地建物取引業法 第3条・第8条・第10条・第37条の2・第65条(e-Gov 法令検索)(2026年9月14日 確認)
- 民法 第612条(e-Gov 法令検索)(2026年9月14日 確認)
- 借地借家法 第19条(e-Gov 法令検索)(2026年9月14日 確認)
- 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」(2026年9月13日 確認)
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