再建築不可物件を持ち続けると固定資産税はどうなりますか?

再建築不可費用・税金公開日: 2026年9月15日

建て替えられない家に、毎年税金だけ払い続けている。この先どうなっていくのか、気になりますよね。

まず結論

住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準を軽くする特例があります。200平方メートル以下の部分は価格の6分の1、それを超える部分は3分の1です。

ただし、空家等対策特別措置法により勧告を受けた土地は、条文上この特例の対象から外れます。

分かれ目は「勧告を受けたかどうか」

再建築ができるかどうかは、この特例の条件になっていません。 住宅が建っていて敷地として使われていれば、特例の対象です。分かれ目は別のところにあります。

その土地は、住宅の敷地として使われているか

使われている 住宅用地に当たる → 200平方メートル以下の部分は価格の6分の1、超える部分は3分の1

勧告を受けた場合 管理不全空家等(空家法第13条第2項による勧告)または特定空家等(同法第22条第2項による勧告)の敷地

地方税法上の「住宅用地」から除かれる(6分の1・3分の1が適用されなくなる)

建物を取り壊した場合 更地になる

住宅の敷地ではなくなる。さらに再建築不可の土地では、取り壊すと新しく建てられない

指導の段階ではなく、勧告を受けた時点で条文上の扱いが変わります。

住宅用地の特例が使える場合と、外れる場合の分かれ目です。

特例の中身は条文に書かれています

地方税法第349条の3の2は、住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例を定めています。

第1項:住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は、課税標準となるべき価格の3分の1の額 とする。

第2項:住宅用地のうち、面積が200平方メートル以下であるもの(小規模住宅用地)に対して課する固定資産税の課税標準は、課税標準となるべき価格の6分の1の額 とする。

住宅用地が200平方メートルを超える場合は、その面積を住居の数で除して得た面積が200平方メートル以下なら全部が、超えるなら200平方メートルに住居の数を乗じた面積に相当する部分が、小規模住宅用地として扱われます。

特例から外れる場合が、同じ条文に書かれています

第349条の3の2第1項は「住宅用地」を定義する括弧書きの中で、次の土地を 除く と定めています。

「管理不全空家等」は、2023年(令和5年)12月13日に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律で設けられた区分です。それまでの「特定空家等」よりも前の段階が対象に加わりました。

確認する順番

  1. 課税明細書で、土地と家屋のそれぞれの評価額と課税標準額を確認する
  2. 住宅用地の特例が適用されているかを確認する(不明な場合は自治体の資産税担当窓口で聞けます)
  3. 自治体から指導や勧告の通知が来ていないかを確認する
  4. 取り壊しを検討する場合は、更地になった後の扱いを先に確認する
  5. 売却も選択肢に入れる場合は、現況のまま引き取ってもらえるかを聞く

課税標準の扱い

住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例(地方税法第349条の3の2・2026年9月時点)
土地の状態課税標準根拠
住宅用地のうち200平方メートル以下の部分価格の6分の1第349条の3の2第2項
住宅用地のうち200平方メートルを超える部分価格の3分の1同条第1項
勧告を受けた管理不全空家等の敷地住宅用地から除かれる同条第1項の括弧書き・空家法第13条第2項
勧告を受けた特定空家等の敷地住宅用地から除かれる同条第1項の括弧書き・空家法第22条第2項
建物を取り壊した更地住宅の敷地ではなくなる同条(住宅用地の定義)

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